米国株や世界株への投資を始めようと思ったとき、まず見かけるのがこの3つのアルファベット。
VOO、VTI、VT。
名前が似ていてわかりにくいけれど、それぞれが「違う景色」を見せてくれるETFです。
僕も最初はよくわからないままVOOを買い、あとで「え、VTIの方が幅広いじゃん・・・」と後追いで色々勉強しました。
だから、今わからなくても、大丈夫。
この記事では、この3つのETFをわかりやすく、そしてやさしく紹介します。
VTI・VOO・VTの違いを、まずは一望!
地図をひらくとき、大切なのは「どこに向かいたいか」を思い浮かべること。
投資も、それと少し似ています。
ティッカー | 名称 | 投資対象 | 経費率 | 銘柄数 | 向いている人 |
---|---|---|---|---|---|
VOO | バンガード・S&P500 ETF | 米国の大型株(S&P500) | 0.03% | 約500 | 王道の安定を求める人 |
VTI | バンガード・トータル・ストック・マーケット ETF | 米国株式全体(大型~小型) | 0.03% | 約3,600 | 米国に幅広く分散したい人 |
VT | バンガード・トータル・ワールド・ストック ETF | 全世界(先進国+新興国) | 0.06% | 約9,800 | さらなる分散。世界全体に投資したい人 |
すべてバンガード社のETFです。データは2025年6月時点。
5年間の成績ではVOOが一歩リード
2025年6月までの5年間では、VOOの成績がトップでした。
主な理由は、アメリカ市場に世界の資金が集まっていたことに加え、AppleやMicrosoft、Googleなど、ハイテク株が絶好調だったこと。
ただし、これは「過去の話」。
未来がどうなるかは、また別の話です。

小さな差が大きな差になる分配金
ティッカー | 配当利回り(2025年6月) |
---|---|
VOO | 1.29% |
VTI | 1.29% |
VT | 1.83% |
ETFは持ち続けることで「複利の力」が働きます。
ウォーレン・バフェットが言うところの「雪だるま効果」です。
分配金(配当金)を再投資していくことで、「雪だるま」が大きくなるように資産が育っていきます。
あなたに合うのはどれ?
VOOが向いている人
- 王道の安定成長を狙いたい
- ハイテク株に強い期待がある
- アメリカ経済にどっぷり浸かってみたい
VTIが向いている人
- 中小型株にも成長の余地を見出したい
- 米国市場全体の伸びしろを信じている
- 分散重視だけどアメリカからは離れたくない
VTが向いている人
- 世界のどこかに次のチャンスを感じている
- 米国だけじゃなく、世界全体に投資したい
- 地政学リスクも分散しておきたい

ETFは「積み立てる」ためにある
VOO、VTI、VTはいずれも経費率が低く、長期で、コツコツ積み立てることに向いたETFです。
積立投資だから、一度に全部買わなくてもいいんです。
むしろ、決まった金額を毎月少しずつ積み上げていく「ドルコスト平均法」が、リスクをやわらげ、投資のリズムを整えてくれます。
- 相場が上がったときも、下がったときも、定時定額で変わらず買い続ける
- 感情ではなく「習慣」で投資をする
そんなスタンスこそ、ETFといちばん相性がいい投資のあり方です。
相場がギクシャクした時は?
僕たちが暮らしている世界と同じように、投資の世界も晴れたり曇ったり、さらには嵐が来るなんてこともあります。
いくら分散が効いたETFとはいえ、市場が荒れればモロにその影響が出ます。
そんなときこそ、無理に動かず、「積立という航路」を信じること。
ドルコスト平均法は、荒れた海でもまっすぐ進む、小さな舟のような存在です。
20年、30年投資ができる若い方なら、黙って積立継続。
そろそろ出口戦略も考えなければならない方なら、現金比率を高めて調整する。
人生のステージによって対応は変わってきますが、「航路を守る」ことには変わりありません。
パニック売りはせず、慌てない。
それだけでも、大きな失敗は避けられます。
ETFを買うなら、証券口座を
ETFに投資するには、証券口座が必要です。
SBI証券や楽天証券など、目にしたことがある方も多いはず。
もちろん、僕も使っています。
初めは情報量の多さに戸惑うかもしれませんが、慣れれば結構簡単。
敷居が高いかなと思っていたアメリカ株もサクッと買えます。
>楽天証券
ETFという「旅の仲間」を選ぶ

VOO、VTI、VT。
これは、ただの3文字のアルファベットではなく、あなたの未来を背負ってくれる「旅の仲間」のようなものです。
- VOOは、王道を歩む旅
- VTIは、アメリカ全体を感じる旅
- VTは、世界中をバックパックするような投資
どの道も、正解です。
大切なのは、あなたがどこに向かいたいか。
そして、その旅を、焦らず、少しずつ進めていくこと。