気づけば、投資先はいつも「アメリカ」だった。
GAFAMは僕たちの生活に浸透し、誰もが知っているという安心感。
そんな情緒的な判断も、後押ししたのかもしれない。
でも、それはいつまで続くんだろう?
2025年、アメリカ経済は次のフェーズへ向かおうとしているようだ。
毎日のようにイシューが変わる中、それでも株価は高値圏。
その先に広がるのは、調整か、それとも新たな停滞か。
そんな時、視線を少し横にそらしてみると、アメリカの外には、広大な世界が広がっていることに気づく。
そして、その世界地図のひとつになってくれるのが、「VXUS」というETFだ。
VXUSは、米国を除く全世界株式に投資するための、静かで、でも確かな「航路」を指し示してくれるのかもしれない。
(この記事のデータは2025年7月時点のものです)
VXUSとは何か?
VXUSは、米国を除く世界中の株式市場に広く分散投資できるETF。
構成銘柄数は約8,600。
各国の優良企業がぎっしり詰まっている。
主な地域別の割合は、欧州約40%、新興国が約26%、太平洋諸国が25%。
ちなみに、国別では日本が占める割合が一番大きく約16%、次いで英国が約9%、中国が約8%で続いている。
- ベンチマーク:FTSE Global All Cap ex US Index
- 経費率:0.05%(超低コスト)
- 配当利回り:約2.8%(2025年春時点)
2025年。なぜ「アメリカの外」が注目されるのか
2020年のパンデミック後、アメリカは金融緩和と財政出動で経済を牽引してきた。
けれど、2025年に入り、その反動が少しずつ顔を見せ始めている。
- S&P500のPERは20倍以上。高値圏。
- 政策金利は高止まりが続いている。
- 一方で消費も雇用も頭打ちの気配が指標から読み取れる。
そんな今だからこそ、次の航路を探している人たちが、そっと手に取り始めているのが「VXUS」なのだ。
例えば、全世界株式の指標であるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスでアメリカが占める割合は約70%。
かたや、アメリカのGDPは世界の約20%。
え・・・?米国市場に資金が集まりすぎてないか・・・?という疑問を抱くことは間違ってはいないと思う。

どんな人に向いている?
あなたのタイプ | VXUSの役割 |
---|---|
投資を始めたばかり | 米国偏重を避ける「分散」の練習台に |
ある程度運用経験あり | 米国株とのバランスを取る「中和剤」として |
ベテラン投資家 | 景気サイクルを見据えた「戦略的補完」に |
VXUSに投資するには?
VXUSは、日本の証券口座からも購入が可能。
たとえば、SBI証券や楽天証券では、VXUSを含む海外ETFを手軽に購入できます。
またVXUSの投資信託もあるので、円での購入も可能です。
少額からでも、世界を取り込む投資は始められる──そう考えると、ずいぶん気持ちがラクになります。
👉 SBI証券 外国株の取り扱いが豊富。積み立て設定に「毎日」あるのも僕にはポイント。
👉 楽天証券 「楽天経済圏」の方は親しみやすい。もちろん投資信託の取り扱いも豊富です。
VXUSという航路

経済、そしてマーケットには、波がある。
そして、今のアメリカ市場が「波のてっぺん」にいるのだとしたら・・・。
次の一手は、世界に視野を広げることかもしれない。
VXUSという航路。
それは、アメリカに頼りすぎないための、静かな地図。
世界の実力企業に触れ、自分のポートフォリオにもうひとつの要素を加える選択。
このETFを選ぶことは、ただの分散ではない。
「もしも」に備え、「これから」に向けて進むための、地図と羅針盤を手にすること──
そんな考え方があっても、悪くない。