管理人が投資や経済などを学ぶために参考にしている本を紹介していきます。
不定期連載です。
(敬称は略します)
目次
社会的共通資本 宇沢弘文著
ノーベル経済学賞に近かったと言われる経済学者、宇沢弘文の思索と理論がとてもわかりやすくまとめられている本です。
「社会的共通資本」を宇沢はこう定義します。
一つの国ないし特定の地域に住むすべての人々が、ゆたかな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能にするような社会的装置
「社会的共通資本」岩波新書 P4
この定義に沿って、農業、農村、都市、教育、金融制度、地球環境のあるべき姿が語られていきます。
宇沢の主張は理想的にすぎやしないかという声も聞かれるかもしれません。
しかし、限界までに膨れ上がってしまったとも言えるかもしれない、資本主義、自由主義を生きる我々にとって、立ち止まって考えさせられる、常に警鐘を鳴らしてくれる、そんな本でもあります。