【投資のリスク分散】ドルコスト平均法とはなにか?メリット・デメリットを解説

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ドルコスト平均法のイメージ

投資、特に積立投資を考える際に、よく目にする言葉の一つが「ドルコスト平均法」(dollar cost averaging method)です。

ドルコスト平均法とは、価格変動する金融商品を定期的に一定金額で購入することで、リスクを分散する投資手法です。

例えば、毎月10,000円を価格の変動にかかわらず同じ投資信託に投資し続けるとします。

高い時には購入口数は少なくなりますが、価格が低い時は多くの口数を購入でき、その結果長期的に見て投資の平均コストを均していくことが可能です。

すでにご存知の方には釈迦に説法ですが、「よく目にはするけど、結局どういう意味・・・?」という方に、ここであらためておさらいしてみようと思います。

目次

リスク分散としてのドルコスト平均法

ところで、投資を考える時に必ず頭に留めておかなければならないのが、「リスク分散」です。

投資は水モノ。

良い時もあれば悪い時もあります。

リターンを得るためには当然リスクを取らなければならないわけですが、そのリスクをどう抑えていくか。

そのリスク管理が投資をするにあたりとても重要となります。

(そうしないと損をする確率が高くなってしまいます)

ドルコスト平均法は、そのリスクを抑える方法の一つ、というわけです。

3つのリスク分散

それではまず、「リスク分散」ということについてまとめてみましょう。

リスク分散には大きく3つの考え方があります。

  • 資産・銘柄の分散
  • 地域の分散
  • 時間(時期)の分散

資産・銘柄の分散

投資資金を、例えば一つの銘柄にすべて注ぎ込んだ場合、その株価が大暴落してしまった場合、目も当てられないことになります。

異なる資産クラス(株式、債券、不動産など)に投資することで、市場の変動に対するリスクを分散します。

例えば、株式市場が低迷している時でも、債券や不動産が安定していれば、全体のポートフォリオのリスクが軽減されます。

また単一の企業や業界に集中投資するのではなく、多くの異なる企業や業界に投資することで、特定の企業や業界の不振の影響を受けにくくなります。

例えば、テクノロジー企業だけでなく、ヘルスケアや消費財など、さまざまな業界の企業に投資することで、業界特有のリスクを減らせます。

地域の分散

世界の異なる地域や国に投資することで、特定の地域や国の経済状況に左右されにくくなります。

例えば、米国の株式だけでなく、ヨーロッパやアジアの市場にも分散投資することで、地域特有のリスクを減らすことができます。

さらに付け加えるなら、その国や地域のステージ(先進国、新興国、資源国など)や経済的性格も考慮に入れることも効果的だと言えるでしょう。

全世界株式の投資信託(「オルカン」)などが、地域分散された金融商品としては好例と言えるでしょう。

時間(時期)の分散

投資期間が長いほど、市場の短期的な変動からの影響を軽減できます。

例えば、株式市場は短期的には大きな変動を見せることがありますが、歴史的に見ると長期間にわたって成長傾向にあります。

したがって、長い投資期間を持つことで、短期的な下落期間中にも持ち続けることができ、市場の回復を待つことが可能になります。

同様に、保有期間を長くすることも有利です。

たとえば、ある株式を長期間保有することで、配当の再投資や複利効果を享受できます。

長期保有によって、市場の変動に左右されずに安定したリターンを得ることができる可能性が高まります。

そしてこの時間の分散を実現するための投資手法が、ドルコスト平均法です。

ドルコスト平均法は、価格変動する金融商品を定期的に一定金額で購入する投資手法で、これにより金融商品の価格が低いときは多くを、高いときは少なくを購入することになります。

その結果、長期的(例えば10年、20年)に見ると購入価格が平均化され、価格変動リスクが低減され、また複利効果も生まれます。

例えば、iDeCoやNISAという制度を利用して、長期にわたって積立投資をしていく、というのが効果的な手法になるかと思います。

ドルコスト平均法のメリット・デメリット

とはいえ、ドルコスト平均法は投資方法として万能なのでしょうか?

次にドルコスト平均法のメリット・デメリットを挙げてみます。

ドルコスト平均法のメリット

  • マーケットタイミング(投資のタイミング)を考える必要がない。
  • 価格の変動を機にする必要がそれほどない。
  • 投資信託などを利用すれば、少額から投資が始められる。

定期的に一定額を投資することで、高値での購入を避け、長期的には投資コストを削減できます。

例えば、市場が下落している時には、同じ額でより多くの株を購入でき、市場が回復すると利益が増加することになります。

また、ドルコスト平均法は、市場の変動に左右されず、一定の計画に基づいて投資するため、感情的な判断による誤ったタイミングの投資を防ぐことができます。

ドルコスト平均法のデメリット

  • タイミングによっては投資結果がマイナスとなる場合がある。
  • 短期投資や大きな利益を得ようと考えるなら手法としては不向き。

例えば市場が連続して上昇する場合、初期に大量に投資した方がより大きな利益を得られる可能性があります。

しかし、ドルコスト平均法では、このような上昇トレンドを最大限に利用することができないことがデメリットと言えるでしょう。

ドルコスト平均法で長期的な資産形成を!

ドルコスト平均法にもメリット・デメリットがあり、一概には万能とは言えないかもしれません。

とはいえ、そのメリット・デメリットも、各々の投資環境によってメリットにもデメリットにもなるとも言えます。

コツコツと長期投資をして資産形成をしたいと考える方には、ドルコスト平均法は効果的だと言えるでしょう。

繰り返しになりますが、ドルコスト平均法は「常に一定の金額」で、かつ「時間を分散して定期的に買い続ける」ということがポイントになります。

つまり、「良い習慣」が大切なのです。

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