新しいNISA制度と円安の影響で、再び注目を集めているのが米国株や世界株への投資です。
しかし、具体的な銘柄選びに悩む人も多いはず。
そこでこの記事では、NISAなどの積立投資にも適した「SBI・Vシリーズ」の投資信託をご紹介します。
このシリーズは世界最大手の米国バンガード社が運用するETFに投資できる、コストパフォーマンスに優れた商品です。
ドル転換の手間もなく、分散投資を実現できるSBI・Vシリーズは投資初心者からベテランまで、長期の資産形成を目指す投資家の心強い選択肢になるのではないでしょうか。
- SBI・ Vシリーズは11ファンドをラインアップ。
- いずれも投資先は米バンガード社のETFです。
- 経費率(信託報酬)が低く、長期積立に適しています。
米国株や全世界株への投資を検討し、長期的な資産形成を目指す投資家におすすめだと思います!
(この記事の数値等データは2024年5月時点のものです。)
SBI・Vシリーズの特徴
SBI・Vシリーズは、SBI証券の子会社であるSBIアセットマネジメント株式会社が提供するインデックスファンドシリーズです。
このシリーズの最大の特徴は、投資先に世界最大級でありインデックスファンドの先駆者である米国バンガード社のETFを採用した低コストな投資信託であることです。
別の言い方をすれば、ドルに両替することなく、円でバンガード社の主要なETFを購入できる非常に便利なファンドシリーズというわけです。
2024年5月時点で、SBI・Vシリーズはテーマ別に11の投資信託をラインアップしています。
それでは、SBI・Vシリーズの詳細を見ていきましょう。
SBI・Vシリーズのラインアップ
SBI・Vシリーズの全ファンドをラインアップしてみましょう。
2024年5月時点で、11ファンドが用意されています。
米国株を中心に、新興国に至るまで、世界の株式市場を対象としたラインアップです。
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・S&P500)
- SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全米株式)
- SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国高配当株式)
- SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(年4回決算型)(愛称:SBI・V・米国高配当株式)
- SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・全世界株式)
- SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国増配株式)
- SBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(年4回決算型)(愛称:SBI・V・米国増配株式)
- SBI・V・米国小型株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国小型株式)
- SBI・V・先進国株式(除く米国)インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・先進国株式(除く米国))
- SBI・V・世界小型株式(除く米国)インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・世界小型株式(除く米国))
- SBI・V・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・新興国株式)
SBI・Vシリーズの投資対象
次に、SBI・Vシリーズ各ファンドの投資対象を見てみましょう。
いずれも、バンガード社のETFを投資対象としています。
各ETFはアクティブファンドではなく、指数に連動するよう運用されています。
また、特定のセクターばかりに偏るのではなく、ファンドによって異なる分野を対象としていることが分かります。
なお、指標となるインデックスはすべて円換算となり、基本的に為替ヘッジは適用されません。
投資対象 | 特徴 | |
---|---|---|
SBI・V・S&P500 | バンガード・S&P500 ETF(VOO) | S&P500指数に連動する投資成果を目指す。米国を代表する大型株中心。 |
SBI・V・全米株式 | バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI) | CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動する投資成果を目指す。米市場に丸ごと投資。 |
SBI・V・米国高配当株式 | バンガード・米国高配当株式ETF(VYM) | FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスに連動する投資成果を目指す。金融・ヘルスケア・生活必需品が中心。 |
SBI・V・米国高配当株式(年4回決算型) | バンガード・米国高配当株式ETF(VYM) | 上記SBI・V・米国高配当株式の年4回決算型。分配方針に基づき分配を行う。 |
SBI・V・全世界株式 | バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT) | 全世界の株式市場の動きを捉えることをめざすFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連動する成果をめざす。組入銘柄約9,800。 |
SBI・V・米国増配株式 | バンガード・米国増配株式 ETF (VIG) | 継続して配当を増額してきた成長銘柄の株価の動きを示すS&P U.S.ディビデンド・グロワーズ・インデックスに連動する投資成果をめざす。IT・金融・ヘルスケアが中心。 |
SBI・V・米国増配株式(年4回決算型) | バンガード・米国増配株式 ETF (VIG) | 上記SBI・V・米国増配株式の年4回決算型。分配方針に基づき分配を行う。 |
SBI・V・米国小型株式 | バンガード・スモールキャップ ETF (VB) | 米国の小型株のパフォーマンスを示す株価指数であるCRSP・US・スモールキャップ・インデックスに連動する投資成果をめざす。資本財・消費財・生活必需品が中心。 |
SBI・V・先進国株式(除く米国) | バンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF (VEA) | 米国を除く先進国市場の大型株〜中・小型株のパフォーマンスを示すFTSE 先進国オールキャップ(除く米国)インデックスに連動する投資成果をめざす。日本・英国・カナダがトップ3。 |
SBI・V・世界小型株式(除く米国) | バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)スモール キャップETF (VSS) | 米国を除く先進国および新興国市場の小型株のパフォーマンスを示すFTSE グローバル・スモールキャップ(除く米国)インデックスに連動する投資成果をめざす。47ヵ国約3,300銘柄を組み入れる。 |
SBI・V・新興国株式 | バンガード・FTSE・エマージング マーケッツ・ETF(VWO) | 中国を含む世界の新興国株式市場のパフォーマンスを示す株価指数であるFTSE エマージングマーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスに連動する投資成果をめざす。中国・台湾・インドが中心。 |
バンガード社とは?
さて先述の通り、SBI・Vシリーズはバンガード社のETFを投資対象としている投資信託です。
VOOやVTIなどのETFは多くの方が耳にしたことがあるでしょうが、これらを運営しているのがバンガード社です。
バンガード社はアメリカの大手投資会社で、創業者ジョン・ボーグル氏の「長期積立が資産形成の近道である」という理念を継承しています。
そのため、バンガード社は低リスクでコスト効率の高いETFの運営に注力しています。
SBI・Vシリーズの各ファンドは、バンガード社のETFを投資対象として採用することで、バンガードの利点を活かし、米市場への効率的な投資を実現しています。
参考:「インデックス投資は勝者のゲーム」ジョン・C・ボーグル
SBI・Vシリーズの基準価格騰落率
各シリーズの基準価格騰落率をまとめてみます。
設定後まだ日が浅いファンドもありますが、総じて好成績をあげていると言えるのではないでしょうか。
人気のSBI・V・S&P500は設定来160%以上、2年前に設定されたSBI・V・全米株式は約65%というパフォーマンスです。
設定日 | 直近6か月(%) | 設定来(%) | |
---|---|---|---|
SBI・V・S&P500 | 2019/9/26 | +22.47 | +162.36 |
SBI・V・全米株式 | 2021/6/29 | +22.77 | +65.39 |
SBI・V・米国高配当株式 | 2021/06/29 | +18.40 | +68.90 |
SBI・V・米国高配当株式(年4回決算型) | 2024/01/30 | – | +9.14 |
SBI・V・全世界株式 | 2022/1/31 | +20.52 | +48.64 |
SBI・V・米国増配株式 | 2023/6/8 | +16.60 | +26.92 |
SBI・V・米国増配株式(年4回決算型) | 2024/02/28 | – | +2.60 |
SBI・V・米国小型株式 | 2023/6/8 | +23.11 | +26.78 |
SBI・V・先進国株式(除く米国) | 2023/6/8 | +18.08 | +23.28 |
SBI・V・世界小型株式(除く米国) | 2023/6/8 | +15.83 | +20.51 |
SBI・V・新興国株式 | 2023/6/8 | +14.71 | +21.64 |
下図はS&P500指数の1996年11月から、2024年5月までのチャートです。
28年間で約680%上昇と、アメリカ市場の成長が確認できると思います。
(1996年11月22日(756.82ドル)〜2024年5月7日(5187.70ドル))
SBI・Vシリーズの信託報酬と純資産
次に、信託報酬と純資産について見てみましょう。
バンガード社のETFは徹底した低コスト運用で知られていますが、SBI・Vシリーズも同様に投資信託の市場平均と比較して低い経費率が特徴です。
長期投資を検討するのであれば、経費率が低いことは大きなアドバンテージです。
さらに、純資産の規模も概ね大きく、これは投資家からの信頼の証と言え、またファンド自体がなくなってしまうというリスクも低いと言えるでしょう。
信託報酬(税込/年率) | 純資産 | |
---|---|---|
SBI・V・S&P500 | 0.0938%程度 | 1兆5,309億7,700万 |
SBI・V・全米株式 | 0.0938%程度 | 2,456億6,800万 |
SBI・V・米国高配当株式 | 0.1238%程度 | 276億6,000万 |
SBI・V・米国高配当株式(年4回決算型) | 0.1238%程度 | 85億5,800万 |
SBI・V・全世界株式 | 0.1338%程度 | 405億5,100万 |
SBI・V・米国増配株式 | 0.1238%程度 | 74億9,000万 |
SBI・V・米国増配株式(年4回決算型) | 0.1238%程度 | 12億2,900万 |
SBI・V・米国小型株式 | 0.1138%程度 | 6億7,900万 |
SBI・V・先進国株式(除く米国) | 0.1138%程度 | 13億4,000万 |
SBI・V・世界小型株式(除く米国) | 0.1338%程度 | 1億9,100万 |
SBI・V・新興国株式 | 0.1438%程度 | 8億4,100万 |
SBI・Vシリーズはこんな投資家さんにおすすめ!
これまで見てきた通り、SBI・Vシリーズの投資対象はバンガード社のETFです。
バンガード社は、長期積立を通じた資産形成と低コストでのインデックスファンド運営をポリシーとしています。
このポリシーはSBI・Vシリーズにも引き継がれ、経費率は低く抑えられています。
またSBI・Vシリーズは申込手数料が無料、購入も100円から可能です。
このような特徴が、初心者から経験豊かな投資家まで、長期にわたる積み立てで資産を形成しようとする方々にとって魅力的な選択肢となっているのではないでしょうか。
SBI・Vシリーズは、特に、米国株や全世界株への投資を検討し、長期的な資産形成を目指す投資家におすすめと言えるでしょう!